「建ぺい率」と「容積率」を見誤ると将来後悔することになるかも? ~物件チラシの見方~

投稿日:2017-04-13 更新日:

物件概要には必ず記載されている「建ぺい率」「容積率」

必ず記載されているということは大事なんですね、この情報。

どんなことに影響するのでしょうか?

それぞれの意味をご紹介するとともに「それを知っていると何がわかるのか?」「何に影響するのか?」などについてお知らせいたします。

【物件概要の一例】
■物件概要 ●名称/〇〇タウン2期A棟 ●所在地/〇〇市××町1丁目1-1 ●交通/JR〇〇線「△△駅」徒歩5分 ●総区画数/10区画 ●地目/宅地 ●建ペイ率/60% ●容積率/200% ●用途地域/第1種住居地域 ●道路幅員/アスファルト舗装6.5m 歩道2m ●私道負担/なし ●電気/〇〇電力 ●ガス/個別プロパン ●上下水道/公共上下水道(〇〇市) ●学校/△△第一小学校・△△第二中学校 ●土地権利/所有権 ●分譲戸数/1戸●分譲価格/〇〇〇〇万円(税込)●土地面積/150.22㎡ ●建物面積/96.88㎡ ●間取り/4LDK ●構造/在来軸組工法2階建 ●建築確認番号/第H23確認建築×××××号 ●完成予定/平成29年×月末 ●入居予定/平成29年×月末 ●取引態様/媒介 ●広告有効期限/平成29年×月末日



1. 建ぺい率とは?

『建ぺい率』は敷地面積に占める建築面積の占める割合です。

建ぺい率(%) = 建築面積(㎡) / 敷地面積(㎡) × 100

建築面積は『床面積』ではありません。

「上から投影したときの建物の面」と言えますが、屋根のひさしは除外したり駐車スペースは緩和対象になったりということもあります。

算式は簡単ですが意外に難しい論点の様です。

建ぺい率が高ければ敷地いっぱいに建物を建てることができますが、建ぺい率が低ければ敷地内に空きスペースを多く設ける必要があります。

2. 容積率とは?

『容積率』は敷地面積に占める延べ床面積の占める割合です。

容積率(%) = 延べ床面積(㎡) / 敷地面積(㎡) × 100

その敷地にどの程度の規模の建物が建てられるかの割合と言ってもいいでしょう。

その規模を延べ床面積で表しています。

3. 建ぺい率も容積率も実際の建物と土地の関係を表している訳ではない

物件概要に記載されている建ぺい率や容積率は建売住宅の実際の建物と土地の関係を記載しているわけではありません

では何を表しているのでしょうか?

法律で許されるその土地における建ぺい率や容積率の『上限』を表しているのです。

つまりは物件概要に記載されている建ぺい率や容積率は『土地の情報』なのです。

その証拠に『売地』の物件概要にも建ぺい率や容積率の記載があります。

4. 建ぺい率や容積率の上限は何故法律で決められているのか?

これらの指標は、防火上の目的と住環境の維持などの配慮から決められています。

『物件概要』に記載されている『用途地域』と密接に関わっています。

つまり都市計画で「その土地ごと」に『用途地域』が決まっていて、その用途地域ごとに建ぺい率と容積率の上限が定められています。

例えば用途地域が『第一種低層住居専用地域』なら「建ぺい率は30%40%50%60%」、「容積率は50%60%80%100%150%200%」のうち都市計画で定める割合、というように決まっています。

5. 建ぺい率/容積率は何に影響するの?

建ぺい率や容積率によって土地に敷地ぎりぎりまで建物が建てられるかどうかや高い建物が建てられるかどうかが決まってきます。

つまりは土地の利用度を制限しているわけです。

土地の価格が高い様な都市部では建ぺい率や容積率が低すぎると土地の利用度が低く大きなビルなどが建てられず、土地が有効利用できません。

ただ閑静な住宅地に高いビルが建ってしまうと日照などに影響します。

土地の環境に応じて利用度を調整しているわけですが、逆に言えば用途地域や建ぺい率・容積率を見ればどの様な都市計画でその地域の利用度を制限しているかわかるわけです。

そうした外的な環境面での情報が得られる一方、内的な面では自分がその土地にどの様な建物が建てられるかがわかります。

6. 切実に影響する建ぺい率と容積率、そして将来を左右する

例えば、将来増築や改築、建て替えなどを予定している場合、建ぺい率や容積率を超えて建物を建てることができません。

2階の大きなベランダをつぶして子供部屋を増築するのであれば容積率に影響するでしょうし、敷地内にプレハブの『はなれ』を増築するのであれば、建ぺい率にも容積率にも影響します。

それぞれ現行の建物が建ぺい率、容積率とも『目一杯』に建てられている場合には増築の余地がありません。

7. 事前のチェックは怠りなく

中古住宅などには登記をせずに建ぺい率や容積率オーバーになっているものも珍しくはありません。

違法建築になってしまいますので注意が必要です。(新築でもあるという話も聞いたことがありますが…)

もちろん契約時の重要事項説明ではその説明がなされると思いますが、そこまで気づかないままその日を迎えてしまったら…。

「だったら、あっちの物件にしとけば良かった。」

なんてことが無いようにチラシでチェックする段階から物件の土地面積と建物面積によって容積率を計算しておきたいところです。

そして購入を決定する前に詳細な資料をもらったらその時点では建ぺい率と容積率の具体的な数値を確認しておきましょう。

物件概要に記載されている建ぺい率や容積率はあくまでも『その土地がどの様な上限か』を表しているに過ぎず、実際にその土地に建っている建物と土地の関係を表した数値ではありません。

この数値を出せないなんて時は特に中古の時には気を付けた方がいいかもしれませんね。

今回出てきた『用途地域』については改めて別の記事でも詳細をお伝えしたいと思います。

≪ご注意とお願い≫
当ブログでは、記事中に法律に関する記載がありますが、その内容については記事掲載時点で施行されている法律に基づいております。従いまして、法律改正等により記事内容が最新の法律に基づいていないケースもあることを予めご承知おき下さいます様お願い申し上げます。

記事を最後までご覧下さりありがとうございます。

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