『駅から徒歩10分』を掘り下げる~物件チラシの見方~

投稿日:2017-04-08 更新日:

マイホーム購入の大切な情報源であるのが『物件チラシ』です。

間取り図や素敵なマンションの外観写真に目を奪われがちですが、小さな字で書いてある項目にも大切な情報があります。

物件のチラシに載っている『〇〇駅から徒歩10分』って、どのくらいの距離か、ご存知でしょうか?

今回はこの『駅から徒歩〇〇分』について掘り下げたいと思います。




1. 『駅から徒歩10分』の距離は?

『徒歩〇分』というのは距離が決まっています。

『1分は80m』というルールになっています。

ネット情報やチラシに掲載されているこの『徒歩所要時間』について、正確に理解しておけばより詳しく物件概要から把握できることもあるかもしれません。

ちなみに1分は80m、つまり分速80mとしているのは慣例ではなく法律で定められているので実際と異なる表示をすることは法律違反となります。

2. 1分未満の端数はどの様に表示さるの?

1分未満は切り上げをすることになっています。

ですから『徒歩10分』と言えば、距離は721mから800mを指します。

切り上げですから、どんなに『駅近物件』でも絶対に『徒歩0分』という物件は存在しないわけです。

もし『徒歩0分』などという広告を作成している業者があったとしたら、信頼性の点で「?マーク」がつくかもしれませんね。

3. 信号待ちや踏切待ちについてはチラシに反映されているの?

信号待ちや踏切待ちの待ち時間はどうしているのでしょうか?

チラシの掲載には「待ち時間は含めなくていいルール」になっています。

悪名高い『開かずの踏切』なんかがあったら、データと実際に乖離がありますよね?

また、同じ信号待ちでも大きな国道を横切るのと小さな路地程度の信号待ちでもその時間には差があるかもしれませんね。

とにかく『駅から10分』とは実際のアプローチ時間ではなくあくまでも「道のりの長さ」を表しているに過ぎないことをきちんと理解しましょう。

『時間ではなく距離数を表す項目』なのです。

4. 「駅から10分」の駅の起点とはどこか?

『駅から〇〇分』の駅の起点は駅舎の出入り口となります。

従って大きなターミナル駅などでは実際に電車に乗車するホームまでには更に時間がかかりますので通勤・通学時間などに影響します。

ちなみに地下鉄の場合は地上の出入り口を起点とします。

5. 「駅から10分」終点はマンションはどの地点までか?

マンションの場合は『そのマンションの敷地の出入り口』までとなります。

従って大きな敷地のマンションですと駅と同様に敷地入口から自宅の玄関までの距離がプラスアルファとして考えないといけませんね。

6. 近隣施設との距離で登場する「その他の施設」の起点・終点

『〇〇小学校まで15分』などの表示も物件情報として掲載されていることも多いですが、こちらも出入り口(通常使用する校門)からの距離としています。

自分にとって大事な施設との距離もどの様な基準で表示されているかがわかると参考になります。

7. 所要時間を読み解くコツと注意点

先述の通り、

『駅から10分』とは実際のアプローチ時間ではなくあくまでも「道のりの長さ」を表しているに過ぎない

です。

そして『物件概要』に記載の徒歩所要時間は目安と考えた方が良いことがよくわかると思います。

7-1. 大事なことは「実際に歩いてみること」

何と言っても大事なことは、実際に歩いてみることですね。

例えば歩く速度も人によって違います。

1分80mの基準は健康な女性が「ハイヒールのサンダルを履いて歩いた時」の実測平均分速が80.3mとなっていることから採用されたといわれているそうです。

お年寄りのいる家庭、小さなお子さんがいる家庭、状況は様々です。

あくまでも基準を統一した数値であって目安です。

また、見落としがちなのが、『近道』『歩いている風景や沿道の条件』だと思います。

例えば公園などの敷地がショートカットできて、普通に『通勤路』になっているところをときどき見かけます。

また帰宅のついでに買い物をして帰りたい人にとって、「沿道にお店があってにぎやかな通りが通勤経路の場合」と「わざわざ遠回りしなければならない場合」では単純に『距離』だけでは比較できない面もあります。

若い女性の一人歩きが想定される家庭では夜は街頭が整備されている道の方が良かったりしますよね。

(賃貸と違って長く住む想定ですから赤ちゃんもいずれは妙齢の御嬢さんになりますね)

「不動産屋さんに自動車で直接案内されてしまって距離感を実感できないまま物件調査を終えてしまう」、なんてことが無いようにしたいですね。

候補を絞った後に、じっくり自分たちだけで駅から歩いたり、小学校まで足を運んだり、商店街まで行ってみたり…。

7-2. 現地調査の便利グッズ

スマホの便利アプリで代用できるものもありそうですが、以下の様なグッズが役立つかもしれませんね。

  • 方位磁石
  • ストップウォッチ
  • 地図
  • 確認したい施設リスト
  • バインダー

ちなみに折りたたみ自転車をもって物件見学に行く、なんて方もいます。

7-3. 現地に行けない場合にはこんなことで代用してみては?

グーグルマップやグーグルアースを使って実際に駅から物件までを辿ってみるのも良いかもしれません。

更に「距離感」を掴むためにやってみると面白いのが現在住んでいる町でどの様にチラシ上で表現されるのかを確認してみることです。

近所の賃貸物件や売買物件をサイトで見つけてその物件概要が駅から何分と記載されいるかを確認することで『駅から10分』というのがどのくらいの距離を指しているのかを肌感覚で身に付けてしまうというのも良いかもしれません。

【物件概要の一例】
■物件概要 ●名称/〇〇タウン2期A棟 ●所在地/〇〇市××町1丁目1-1 ●交通/JR〇〇線「△△駅」徒歩5分 ●総区画数/10区画 ●地目/宅地 ●建ペイ率/60% ●容積率/200% ●用途地域/第1種住居地域 ●道路幅員/アスファルト舗装6.5m 歩道2m ●私道負担/なし ●電気/〇〇電力 ●ガス/個別プロパン ●上下水道/公共上下水道(〇〇市) ●学校/△△第一小学校・△△第二中学校 ●土地権利/所有権 ●分譲戸数/1戸●分譲価格/〇〇〇〇万円(税込)●土地面積/150.22㎡ ●建物面積/96.88㎡ ●間取り/4LDK ●構造/在来軸組工法2階建 ●建築確認番号/第H23確認建築×××××号 ●完成予定/平成29年×月末 ●入居予定/平成29年×月末 ●取引態様/媒介 ●広告有効期限/平成29年×月末日

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