図解で一目瞭然!サラリーマンにとっての「所得」の違い〔給与所得〕〔合計所得金額〕〔総所得金額〕〔総所得金額等〕〔課税所得〕

投稿日:2016-12-03 更新日:

パソコンに向かって頭を抱える女性

年末調整や確定申告の解説を読み進めていくと用語が分からなくて混乱することがよくあります。

これは計算を何段階にもわたって行うことやいろいろな数値を分類する必要性があるためです。

今回は所得税計算で出てくる『所得』という言葉について解説します。



1. サラリーマンの場合には所得を区別を理解するのは簡単

サラリーマンの給料だけしか収入が無ければ以下の様になります。

〔給与所得〕=〔合計所得金額〕=〔総所得金額〕=〔総所得金額等〕

〔課税所得金額〕=〔給与所得〕-〔所得控除〕

この様になるのはどうしてかを以下で詳しく解説していきます。

2. 「所得」とは?その言葉の意味

まずは「所得」の意味を簡単にご説明しましょう。

2-1. 所得を表わす計算式は単純

「所得」とは簡単に言うと「収入」から「必要経費」を差し引いた残り、つまりは「儲け」のようなものです。

「所得」=「収入」-「必要経費」

会計の世界でしたら「利益」=「収益」-「費用」と表わされるものです。

但し「所得」という言葉は『税法用語』なので税法上の決まりで「収入」や「必要経費」が定義されています。

2-2. サラリーマンにとっての「収入」と「必要経費」は?

サラリーマンにとっての「収入」は給与や賞与であるのはわかり易いと思います。

それでは「必要経費」って何でしょうか?

通勤費用でしょうか?

スーツや革靴や通勤カバンの購入経費でしょうか?

違います。

サラリーマンはそんな面倒なことはせず法律で一律に決められた金額を「必要経費」とみなして所得を計算することになっています。

その「サラリーマンにとっての必要経費」のことを『給与所得控除』と呼びます。

給与所得控除の算出方法は下記の記事を参考にしてみて下さい。

参考記事をチェック!

『給与所得控除』の計算方法

ちなみに給与・賞与の合計額からこの『給与所得控除』を差し引いた金額を『給与所得』と呼びます。

「給与所得」=「給与収入」-「給与所得控除」

2-3. 所得の計算式は単純だけど「必要経費」は奥が深い

所得の計算式は簡単ですが、この「必要経費」部分は収入の種類によって異なります。

自営業者の人、家賃収入の場合、年金収入の場合、それぞれルールが異なります。

詳しくは国税庁の公式サイトをご参照下さい。

3. 各「所得」はこんな違いがあります

所得税の計算をするのは厳密には沢山の計算を経て行われます。

とてもレアケースなものも含めると計算式がとても長くなるからです。

でもサラリーマンにとっては実はほとんどが「ゼロ」で無関係な式も多いです。

これを理解するのにとてもわかり易い図があります。

図解「給与所得-合計所得金額-総所得金額-総所得金額等-課税所得の違い」

出典:大和市 公式サイト「総所得金額、総所得金額等、合計所得金額の違いについて」

税金計算をする上では更に複雑な工程を経る必要がありますが、「所得」という言葉が関連する項目は上図で網羅されているかと思います。

3-1. 給与所得

給与所得は先ほど説明した通り、「給与収入」から「必要経費」とみなされる「給与所得控除」を差し引いた金額です。

「給与所得」=「給与収入」-「給与所得控除」

所得は「利子所得」から始まりその取扱いの違いにより全部で14種類に分類されます。(譲渡所得を長期・短期に区分すると16種類)

給与所得はその一つです。

上の図では上から5番目に記載されていますね。

3-2. 合計所得金額

合計所得金額は16種類に分類された所得を全て合計した金額です。

但し「総合課税」として分類される所得は一定のルールで合算(損失は合計に含めたり含めなかったりといった一定のルールに基づいた合計)したり、「一時所得」と「長期の譲渡所得」だけ計算された所得を1/2にしたりするといった調整が入ります。

給与所得しか無いサラリーマンにとっては「損益通算」は無関係ですから単純に横滑りになります。

「合計所得金額」=「給与所得」(給与収入のみのサラリーマンの場合)

3-3. 総所得金額

総所得金額とは「総合課税」される所得を「損益通算」や「純損失の繰越控除」を経て合算された所得の総額を言います。

もうこの辺から「何が何やら」という感じですが、給与所得しか無いサラリーマンにとっては「損益通算」も「純損失の繰越控除」も無関係ですから単純に横滑りになります。

「総所得金額」=「合計所得金額」=「給与所得」(給与収入のみのサラリーマンの場合)

3-4. 総所得金額等

税法では時として「等」という言葉が付くだけでまったく違った意味を持ちます。

「総所得金額等」は「総所得金額」に「等」が付くことによって「分離課税」で計算された所得も合算されます。

でも安心して下さい。

給与所得しか無いサラリーマンにとっては「分離課税」で計算する所得は無関係ですからこちらも単純に横滑りになります。

「総所得金額等」=「給与所得」(給与収入のみのサラリーマンの場合)

3-5. 課税所得金額

課税所得金額とは「総合課税」される「利子所得」から「譲渡所得」までを合算した「総所得金額」から「所得控除」を差し引いた金額となります。

給与所得しか無いサラリーマンにとっては以下の様に単純です。

「課税所得金額」=「総所得金額」-「所得控除」

つまりは、

「課税所得金額」=「給与所得」-「所得控除」(給与収入のみのサラリーマンの場合)

6. サラリーマンにとっての「所得」につてまとめると

従いまして以下の様になります。

〔給与所得〕=〔合計所得金額〕=〔総所得金額〕=〔総所得金額等〕

〔課税所得金額〕=〔給与所得〕-〔所得控除〕

沢山の種類がありますが、この2つの式で表わされている関係さえ理解しておけば、所得税の計算の理解がぐっと身近になります。



記事を最後までご覧下さりありがとうございます。

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