源泉徴収票をそのまま転記入力するだけで住民税が簡単に計算できるエクセルテンプレートを無料提供しています。
高等学校就学支援金を始めとする各種補助金受給のボーダーラインともなっている住民税を市町村から通知が来る前に知ることができます。
1. 住民税簡単計算エクセルテンプレートを無償提供致します
1-1. 住民税を簡単シミュレーションを無料ダウンロード
サラリーマンの方が年末調整を終えてもらう「源泉徴収票」。
これさえあれば簡単に翌年の住民税を計算することができます。
面倒な登録などは不要です。もちろん無料でダウンロード可能です。
1-2. テンプレートの特徴
このテンプレートの特徴として以下の様な特徴があります。
- 前年度の源泉徴収票だけで簡単に正確な住民税を計算
- 源泉徴収票そのままのビジュアルが入力画面だから入力項目の読み取り不要
- 計算過程を可視化したシートで検証可能
- 区分表示により用途に合わせて計算結果を利用可能
- 翌年給与から天引きされる月額も自動計算
1-3. このテンプレートで計算できる方
この住民税計算シミュレーションは以下に該当する方を対象にしています。
- サラリーマン(収入は給与収入のみ)
- 勤務先の年末調整で所得税の計算が完了している
- 確定申告を行わない
- 複数の企業に勤務している方
- 医療費控除の適用を受ける方
- 寄附金控除の適用を受ける方(ふるさと納税※など)
- 住宅借入金等特別控除適用初年度の方
- 不動産所得や雑所得等、給与収入以外の収入がある方
※例外あり
2. 住民税簡単シミュレーションの利用法
基本的にビジュアル通りに入力するだけで簡単に計算できますが、以下に利用方法を簡単にご説明します。
2-1. シートの構成
エクセルテンプレートは全部で10シートで構成されています。
そのうちオレンジ色のタブの2シートが「入力用」、水色のタブの1シートが「出力用」、それ以外は計算過程を確認できるシートとなっています。
※ 1シート目:利用上の注意事項 4シート目:入力例
それでは、入力シートから見ていきましょう。
2-1. 住民税計算のための入力シート
入力シートは全部で二つ。
上の図にあるように、表中のオレンジ色のセルのみ入力する項目となります。
オレンジ色以外のセルは一切入力不要です。
2-1-1. 「(入力)住民税率・ふるさと納税」シート
補助的な入力項目が二つです。
源泉徴収票の転記以外の入力ではありますが、とても簡単です。
- 住民税率
住民税率はほぼ全国の都道府県、市町村で同じですが、実は条例により変動が可能なためお住まいの自治体によって異なるケースがあります。(2019年1月現在、名古屋市や横浜市などが異なります。)
そのためご自身のお住まいの自治体の所得割の税率と均等割額を入力します。(以下のサイトで確認できますが、初期値は通常の数値が入っていますので面倒な方は省略して下さい。間違えていても影響は小さいです。) - ふるさと納税額(ワンストップ特例適用分)
※ふるさと納税をしていない方は入力不要です。この欄は読み飛ばして下さい。
このシミュレーションは「源泉徴収票」から転記入力するだけで計算できますが、唯一、源泉徴収票に記載されていない住民税計算要素が存在します。
それが、『ワンストップ特例の適用を受けたふるさと納税』の納税額(寄附金額)です。
通常の「ふるさと納税」は確定申告が必要ですから、このシミュレーションでは計算できません。
しかしサラリーマンのみに与えられた特典である『ワンストップ特例』を適用すると、確定申告せずに住民税が減額される「寄附金控除」を受けることができます。
本シミュレーションではワンストップ特例の適用を受けたふるさと納税をされた方も計算できるようにこの入力項目を設けています。
入力は単純に自治体ごとの寄附金額を実額入力するだけです。
2-1-2. 「(入力)源泉徴収票」シート
上の図の通り、源泉徴収票そのものが入力シートになっています。
源泉徴収票に記載されている通り、オレンジ色のセルに入力するだけです。
住所や名前、会社名等は計算には全く影響しません。
当シートにて唯一、計算不能な条件があります。複数の「住宅借入金等特別控除」、いわゆる「住宅ローン控除」を受けている方には対応できません。例えば、住宅取得時にローン控除の適用を受けた後、ローンを組んで増築してローン控除の適用を受けて、同時に2つのローン控除の適用があるようなケースです。シートが複雑になるため除外させて頂きました。もし該当する方がいましたら個別にご相談下さい。(税理士ではありませんので、一般的な計算方法をお伝えするに留まりますが、それでも宜しい方はお問合せフォームにてお知らせ下さい。
2-2. エクセルの計算結果は平成31年度(2019年分)『住民税 特別徴収税額 決定通知書』の形で表示
計算結果は平成31年度(2019年分)の『住民税 特別徴収税額 決定通知書』と同様の形式で表示されます。
用途に応じて、住民税の各種区分ごとの数値が確認できます。
また、毎月給与天引きされる住民税の金額も確認できます。
6月以降の給料の手取り金額想定の参考になります。
2-3. ご利用上のご注意
テンプレートの1シート目に「注意事項」が記載されていますので、必ずお読み下さい。
以下にシートに記載されている内容の抜粋をご紹介します。
- 販売、無償配布、無償貸与、ネットを通じた閲覧に供する等著作権侵害となる行為はご遠慮下さい。
- 2019年1月現在の法律に基づいております。法律の改編その他によりファイルの計算結果が法律に適合しないこともありますのでご承知おき下さい。
- あくまでも目安としてご利用することを目的としております。計算結果に基づいた事象により発生した損害については一切の責任を負いかねます。ご利用は自己責任でお願いします。
- 動作環境等に起因するプログラムの不具合の対応は行っておりません。
- 計算式の誤りがあった場合には対応致します。恐れ入りますが当サイトの「お問合せフォーム」にてお知らせ下さい。即時対応出来ないケースもありますのでご了承下さい。
- 著作権保護と誤計算防止のためシートの保護をかけています。シート保護解除パスワード入手をご希望の方は当サイトの「お問合せフォーム」にてお知らせ下さい。即時対応出来ないケースもありますのでご了承下さい。
3. 住民税の基礎知識
国税である「所得税」は『年末調整』という形でサラリーマンの方も間接的にではありますが、その計算に関わっています。
そのため普段、税金に関して無頓着な方でも所得税に関しては多少意識することがあるかもしれません。
しかしながら住民税という税金はサラリーマンにとってあまり身近でないかもしれません。
年末調整の結果をそのまま流用して住民税が『自動計算』されているため、あまり住民税を意識することも一因かもしれませんね。
「この機会に少し住民税のことを知りたい」方のために基礎知識をお伝えします。
既に知っている方、ご興味ない方は読み飛ばして下さい。
尚、下記の内容は確定申告をしないサラリーマン限定のお話です。
3-1. 2019年の住民税は2018年の所得で計算される
住民税の最も大きな特徴は、『前年の所得を基準に計算される』という点だと思います。
国税である所得税は、「2019年の所得税は2019年1年間の所得で計算される」のに対して、地方税である住民税は「2019年の所得税は2018年1年間の所得で計算される」のです。
3-2. 所得税は概算前払、住民税は確定後払い
所得税は年末最後の給与支給時又は翌月1月には年末調整によって確定した年税額の納税を完了しますが、住民税は前年の所得に対する税額を6月から翌年5月と言う中途半端な期間で1年間の月賦で支払っています。
(所得税)1月から毎月概算前払して、年末最後の給与支給額が確定して年間の所得が確定して年末調整により精算
(住民税)年間所得が確定した後に計算された年間税額を12分割して翌年の6月から12回に分けて後払い
社会人1年生の新卒のサラリーマンの人たちは1年目の給与明細を見ても控除項目に「住民税」はありません。
逆に定年退職した人で収入が無い人でも翌年の5月までは前年に所得に応じた住民税を納めなければなりません。(退職時に一括支払いをしたりする場合もあります)
3-3. 住民税は所得税の計算結果を利用して計算している
住民税は所得税の計算の『年末調整』や『確定申告』の結果を利用して算出されています。
実は勤務先は年末調整の結果を税務署に報告するだけでなく、従業員の居住する市町村にも報告しています。
そして計算結果である源泉徴収票(正確には「給与支払報告書」と言います)を受け取った市役所は今回エクセルで計算した様な計算を行って皆さんの税金を計算して5月に勤務先企業に通知しているのです。
稀に住民税のみの特殊な計算があって直接市役所に申告が必要ケースも稀にありますが、ほとんどは「年末調整」や「確定申告」の結果を代用情報として利用しています。
4. 住民税の計算結果の用途
住民税は翌年6月から給与天引きされる金額が変わります。
事前に手取り金額が計算できると支出計画を立てたりする際に便利です。
また、「高等学校等就学支援金」いわゆる高校授業料無償化などの各種補助金や保育園の入園資格や保育料算定等に住民税の納税額を基準されることがあります。
これらを通知が来る前に算定することが可能となります。
また、「ふるさと納税」を控除額2千円を除く支払額全額を税額控除に充当できる上限額計算に住民税計算が必要となりますので、算定に役立てることができます。
是非、これらにお役立て頂けたら幸いです。
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