1. 退院後の生活で変わったこと
何といっても安静な状態なら在宅酸素療法の酸素吸入をしなくても良くなったことです。
術後の経過は順調で外出や就寝中は『カニューラ』を外せませんが、椅子に座って静かにしていれば、酸素吸入なしで普通に生活できるようになりました。
本人もとても快適に生活できることを喜んでいます。
週末は毎週家族で外出していますが、助手席に座るときは酸素ボンベを積み込んではいますが、カニューラを外していることも多いです。
2. でももっと変わったことがあります
それは最近の妻は劇的にパソコンを触っているということです。
ちょっと前までの妻はWindowsパソコンの電源の入れ方、落とし方すら知りませんでしたし、プログラムを立ち上げる「入口」も見つけることが出来ないほどでした。
それが最近はパソコンの画面を覗き込む日々です。
音楽もよく聴いていて、最近は「音質が全然違うっ!」と言ってヘッドフォンで音楽を楽しみながらPCに向かっています。
きっかけはブログ執筆を勧めたことでした。
いろいろと紆余曲折もあったのですが…。
3. 妻のパソコン環境
上の記事で妻の『デジタルデバイド』の解消を目的にダイニングテーブルでPCを使える環境を整えたことをお伝えしました。
当時はまだ片時もカニューラを手放せない状況でした。
リビングには主に私と中学生の息子が使用しているノートパソコンがあったのですが、部屋の中を歩き回るのは不便だと思いました。
そこでダイニングテーブルから動かないで済むようにとダイニングにあるテレビをモニター代わりに使えるパソコン環境にしました。
それにパソコンに詳しくない妻は、自分が触って私や息子のデータを壊してしまわないかと遠慮して触らないのでは意味がないと思いました。
ですから妻には「専用パソコンだからぶっ壊してもいいよ。」って伝えて自由に使ってもらおうと思いました。
こんなスライドテーブルも自作してみました。
4. 妻のPC環境は整ったものの水を差すやつがやってきた
でも…
その後の状況の変化が妻のPC利用促進に水を差す形になってしまいました。
それは…
『我が家にスマホがやってきた』ことでした。
それまでガラケーでネットライフを楽しんでいた妻は快適なネット環境をスマホにより手に入れてしまい、PCによるインターネット環境にさほどメリットを感じなくなっていました。
そんなこんなで私が思っていたほど、ダイニングのPCはあまり稼働していませんでした。
この記事は冒頭に記載した通り、執筆者:Haru が運営しているSo-netブログ『はるのたわごと』に2014年10月31日に投稿した記事をリライトして当サイトに転載したものです。
その後、私のブログとは別に妻も独自にSo-netブログ『ふわふわ生きる ~前を向いて歩こう!』の運営を開始しました。
以下の『きっかけは「ブログ執筆」』の章は、その時の様子を描写したものです。
2018年10月現在、この2つのSo-netブログを当サイト『ふわふわ生きる 〜難病CTEPHとの付き合い方』に統合することにしました。
現在、それぞれのブログから当サイトに各記事を引っ越しをしている最中です。従いまして、この記事を読まれている方は少し混乱してしまうかもしれませんが、ご容赦下さい。
<(_ _)>
ブログの引っ越しが2回目となっております。『ふわふわ生きる 〜難病CTEPHとの付き合い方』は閉鎖して現在は私が運営している当ブログ『SHARE-NOTE』に再引っ越しとなりました。
更なる混乱に導いてしまいましたが、ご容赦下さい。<(_ _)>
5. きっかけは「ブログ執筆」
5-1. そんな妻にブログ執筆を勧めてみたら…
そんな状況に一石を投じてみました。
妻にブログを勧めてみたのです。
やっぱり『道具』は明確な目的がある方が覚えが早いだろうと思ったのです。
また、私自身、このブログを通じて、妻の病気のことをブログで発信することに意義を感じていたので、是非『患者本人』の当事者としての声を伝えて欲しいなぁと思ってもいましたから…。
5-2. ブログ執筆を勧めたきっかけはご訪問者のコメント
当ブログにもこの病気に関わる方のご訪問、コメントを頂き、何かしら発信することが人の役にたっていると思えたのも大きいところでした。
少しコメントをご紹介させて頂きますと…
初めまして。
夫は1年半ほどずっと難治性喘息と言われていました。東京の大学病院で検査してもそういわれました。最近は階段を上る時など、息切れがひどい状態でした。
今年西日本に引っ越しして、新たに検査をして7月に「肺高血圧症」と診断されました。やっと本当の病名にたどりつき、ほっとしています。
今は第1回のカテーテル治療を受けるため専門医のいる病院に入院しています。
夫も奥様と同じようにいい結果が出るようにと祈るばかりです。
はるさんのブログ、夫と読んでます。「肺高血圧症」の患者さんそして家族のお話とても参考になります。ありがとうございます。
はじめまして、エスと申します。
私の母もこのたびこの長い名前の特定疾患に認定されることになりました。
今までの看病と、自分のメンタルの弱さから今心がとても落ち込んでいて、とても気持ちがつらいです。
こちらのブログをようやく見つけて、少しづつ読み進めているところです。
勉強させてください。
よろしくお願いします。
CTEPHについて調べものをしている際に、非常に詳細かつ的確にまとめられているなーと目をとめました。
そして最後まで読ませて頂き動画も拝見して、同じ妻帯者として大変感動致しました。
ご紹介が遅れましたが、私はCTEPHの治療薬として今年発売された薬を先生方に紹介している製薬会社勤務のサラリーマンです。
闘病
されている奥様とご家族の様子を知ることができ、明日からまたこの病気と戦っていく勇気をもらいました。 一般公開されているようですので、同僚にも紹介させて頂きたいと思います。
コメントを下さりありがとうございます。<(_ _)>
少しでもお役に立てたことを知ることができ、私たちの大きな励みになっております。
このほかにも沢山の激励のコメントもお寄せ頂き、感謝申し上げます。<(_ _)>
最初は闘病中の妻のことをブログで取り上げるのは躊躇しましたが、自分自身、妻が発症したときに沢山の情報をインターネットのサイトで得ることができ、とても心強く思いました。
同じように情報を知りたいと思ってらっしゃる方にお役に立てて頂けたら幸いです。
5-3. 最初はスマホで執筆していた妻
こうして2014年7月15日に『はじめまして』というタイトルの記事をアップすることで妻のブログライフが始まりました。
妻は最初は使い慣れたスマホで記事を書いていました。
何といってもインターネットの閲覧程度しかパソコンを利用していなかった妻にとっては、ブログ執筆そのものが不慣れでもあるなかで、その方が良かったと思っております。
最初のうちは、ブログの体裁を整えたり、画像を挿入したりするのは私がやっていました。
ですから、何となく雰囲気がこのブログにとても似てきてしまいました。(;^ω^)
タイトルやサブタイトルのつけ方も私が指導?していたので、その辺も私のカラーが出ていたかもしれません。
5-4. 転機はパソコンの入れ替え
妻専用PCはダイニングテーブルでワイヤレスキーボードとマウスを操作して少し離れたところにあるダイニングのテレビをモニター代わりにしています。
テレビをモニターとして利用すると離れた画面を見ることになり、映像ならまだしも文字を読むには不便だったり、ワイヤレスキーボードは意外にうまく作動せず「kkkkkkこんにちは」なんて感じになってしまい、不便だったりします。
そんな不便を解消するために私と息子が利用しているリビングのノートパソコンと妻のデスクトップパソコンを入れ替えることにしました。
自作のスライドテーブルにもノートPCはすっぽり収まりちょうど良い収納場所が確保でき、使いたい時に「さっと」取り出せて良かったです。
5-5. PCに触る機会が増えていった
それからは妻も積極的にPCを触るようになりました。
今では体裁を整えたり文字修飾をしたりリンクを貼ったりスマホで撮影した写真を貼り付けたりいろいろなことが出来るようになり、私が手伝わなくても記事をアップ出来るようになりました。
お気に入りのK-POPを聴きながら集中しています。
妻のおススメ動画【2PM】 “HANDS UP”
6. 妻のブログ『ふわふわ生きる ~前を向いて歩こう!』
6-1. 妻のブログ執筆の励み
妻のブログ執筆の励みのひとつがブログランキングが上位になることです。
もしご覧になっていただけたら、是非ランキングバナーのクリックをしてあげて下さい。
とっても喜びます。
いつもランキングを見て「順位が上がったー!」なんて報告してくれます。
ちなみにハンドルネームの『クリオネ』は、ふわふわとした感じに似合った感じでなかなか良いネーミングだと思っています。
6-2. 妻のブログを手伝っていて感じたこと
私は妻が書いた原稿を文字修飾したりしながら手伝っていて記事を推敲したりもしていたのですが、読んでいて思いました。
「淡々としているように見えたけど、いろいろなことを考えていたんだなぁ」ってことです。
私が制作した動画のなかでもコメントしていますが、慌てず騒がず落ち着いて病気に向き合っている妻を尊敬していました。
でもやっぱり内心では不安と闘っていたんだなぁと改めて思いました。
私たちはあまり病気のことでお互いの心の内を語り合ったりせずに、どちらかというと「やるべきこと」や生活のことなどについてのみ話し合ったりしていました。
それがブログの記事を通して心の内を知ることができました。
『妻のブログの一番最初の読者は私』、そんな感じでこれまでの記事をアップしてきました。
このブログをご訪問された方、不慣れな妻が一生懸命書いた記事です。
難病になった当事者の気持ちが表れているいると思いますので是非、読んでやって下さい。
6-3. 更に…2つ目のブログまで自分で開設してしまうほどに…
ブログを見てくれる同じ病気の方が妻のブログにコメントを下さいました。
その方が運営しているブログにお礼のコメントを書きたいためにアカウントをとってアメブロでサブブログまで書き始めたのです。
凄い進化です。
7. 手術に向かう妻に宛てたビデオレター
7-1. 闘病の応援歌になったらいいな
もともとは手術に向かう妻を励まそうと思って挑戦した初めての動画だったのですが、様々な病気と闘う方々の応援歌になってくれたら…という思いでリニューアルしたものです。
宜しかったらご覧になってみて下さい。
にゅういんのうた2 ~私の妻の場合~ フルコーラスVer.
7-2. 初めて伝えた、病気と向き合ってきた気持ち
先ほど書いた通り、私と妻はあまりお互いの『想いを伝え合う』ようなことをしてきませんでした。
この動画で初めていろんな気持ちを妻に伝えました。
そして、この動画を贈った時にはとても感動して喜んでくれました。
手術前に何度も何度も観てくれたと教えてくれました。
やっぱり明るく振舞っていても不安だったり辛かったりしたんだろうなって…。
この動画を制作するにあたっては、不慣れでなかなか思うようにいかなくて何度もやり直しをしましたが、頑張って良かったと思っています。
そして、リニューアルしたこの動画をご覧になって頂いて、いろいろな病気で辛い思いをされている方が少しでも希望を持ってもらえる力になれたらって思っています。
「病気だって悪いことばかりではない」、そう思ってもらえたら…。
8. 妻の病気は決して悪いことばかりではなかった
例えば我が家では…
妻の病気をきっかけに、子供たちは我慢したり、思いやりをもって人と接することを覚えてくれたような気がしています。
そして、そんな子供の成長を妻は嬉しい気持ちで見ることができました。
無理にポジティブになる必要はないと思います。
辛いときは落ち込んだりすることもきっと必要なんだと思います。
でも…
きっと悪いことばかりじゃない、そう思ってもらえるきっかけになれたらとても嬉しいです。